アル

主に東方の個人的考察

年齢と人生の密度

幻想郷において妖怪は長く生きる。人間から比べれば何倍も生きる種族も珍しくない。

蓬莱の薬で永遠に生きる元人間は生きるというよりその形に戻される呪いのようなものなので省く。

 

元々寿命が長い種族はそういう密度で生きるので言ってしまえば人間の生き方を希釈しただけであるといえる。ただ一種類気になる種族がある。吸血鬼である。

不死身の怪物の代表格のような彼らがだが彼らは人間の中から産まれる。

産まれは人間なのである。

彼らの精神構造は人間に近い。彼らの人生の密度も人間のままだとすると。数百年は終わらぬ楽園か?魂の牢獄か?

長命な種族といえ人生の密度は総体として人間と変わりない。風船に例えると外側はとてつもなく大きいのに入ってる空気の量は同じである。

人間の密度で長命を生きると人間の喜怒哀楽の降り注ぐ負荷を何度も何度も受けることになる。愛したなにかの消滅をなんどもなんども。

幻想郷から離れてしまうが他作品では長年生きた故に滅んでいく精神を描かれてたりすもする。

これらをもとにすると幻想郷においてスカーレット姉妹しか吸血鬼がいないのも一つの道が見えて来る。

彼女らは栄誉ある家の生まれであることを誇っているし他に仲間がいる(いた)ということも言明されているが姉妹以外でてこない。

姉妹は種族の中では若輩であるという。ならそれを見守るべき老年の吸血鬼はどうなったのだろうか?

思うに老年の吸血鬼は時間というものに絶えられなくなって消滅してしまったのではないだろうか。

永遠にいくられる身体を持っていても永遠に耐えられる精神をもってはいない儚い種族なのではないだろうか。

フランは気が触れているから閉じこもっているのではなく他人と触れ合うことで起こる機微から受ける精神のダメージを防ぐために引き籠っていたのではないだろうか。

そう考えると屋敷に引き籠りがちの生活をしているが活発的に他人と関わり陰謀を企てたり必ず自分より先に死ぬ霊夢魔理沙に関わっていくレミリアは吸血鬼の中でも特に強靭な精神を持っているのではないだろうか。

 

外の世界と幻想郷の日本の認識の差

幻想郷は明治初期に外の世界と別れたという。明治時代は色々変化していて特に民族風俗定義などががらっと変わる時代。今の我々が思う概念と全く違う概念をもって分化していると言える。今回は「日本」について

今の我々は

日本列島全部をみて日本と一国だと思うが
それまで多数の国の集まりであり日本列島という概念さえ持っていなかった幻想郷の古い住人神や妖怪などなどは明治に急に日本という国が建国されて

江戸が日本になったくらいに思っているのではないだろうか。
この土地に人が住み始めて1万年ほど一国に統一されて150年ほど馴れる前に分化したと考える方が妥当。
今でも外の世界から入って日本人というと江戸から来たくらいに思ってるかもしれない。

日本出身者に見る常識の違い

ある動画に感銘を受けたので日本出身の神・妖怪が生まれた当時の常識・風俗の違いで分けてみようと思う。
人間でも生まれが10年違うと常識などが違っていて戸惑うという。何百年単位で違う妖怪はどうなんだろうか?

10000~8000年前日本に人間が住みだす(定住していたかは所説あり)狩猟時代
この当時生まれの妖怪は今の所出てきていない

6000~4000年前に縄文時代が始まる 狩猟が強い半狩猟半農時代 この時代の土器から米も見つかっておりどうも畑作もしてたようだという事が解っている。自然信仰

4000~3000年前に弥生時代が始まる 農耕が強い半狩猟半農時代 水田技術を持って入ってきたと言われる弥生人が登場。弥生人縄文人が融合する。水田農法が伝播していく。これにより食料の安定供給が増える。より大きい集団を作れるようになったという事 自然信仰
この時代までは今のところ幻想郷の住人は無し

3000年ほど前定住生活が根付き部落などの単位生活になる。集団の長 部族政が始まる。

2700年前大和が国を興す。因幡のてゐがここで登場 自然信仰の中から神道古神道が別れる

2700~年前大和が他部族を侵略吸収していく。北九州の一部と関西の大部分吸収 王権政首長せいになる 天津神 国津神というものが考えられる
この当時に 神奈子 諏訪子 黒谷ヤマメ登場 八咫大カラス霊烏路空も種族としてはここに入れていいと思われる  

2700~年前大和朝廷樹立 天皇制が始まる 王権政 天皇を頭に諸侯統治政になる大陸からの移民も入ってきており職人集団として重宝されている。日本の技術の一部はこうして伝わっている。その中にスクナ族と言われる浅黒い肌をした人々が言われているので大陸といっても中国だけとは限らないようだ。
少名針妙丸登場。

1600~1500年前 隋に使者を送り中国から国家の正式な承認体制承認を受ける 仏教伝来 律令制が考案される
王権政 諸侯政 関東の一部までが勢力圏になる
豊聡耳神子 物部布都 曾我野屠自古 が登場

1300年前 平城京が築かれる 中心国家が決まり律令制が完成する 仏教改革 四つ足禁止などの戒律が言われる
毘沙門天に踏まれる天邪鬼の像などもありここらへんが鬼人正邪の元と思われる。

1200年前 早良親王の祟りを怖れて平安京に中心国家が移動する。平安京に奠都。
王権政から貴族制へ 諸国制
藤原の妹紅 蓬莱山輝夜 封獣ぬえ登場

1200~1100年前 妖怪跋扈 肉体を持つ鬼の伝承が始まる 貴族文化華やか庶民地獄 武家の設立
貴族政 諸侯政

土蜘蛛としてのヤマメ再登場 伊吹萃香 茨木華扇 星熊勇儀 坂田ネムノ登場

1100~1000 平安末期 武家の台頭 仏教において地獄ができる 貴族政 諸侯政
聖白蓮 西行寺幽々子が登場 閻魔もこのころ考えられた分類的には四季映姫もここ

1000~700前 平安終了鎌倉から室町へ 貴族政→平家→源氏→足利
貴族政が終わり一瞬だけ武家政になってまた貴族制に移り直ぐ武家になり天皇制と武家政などが入り混じった時代 関東と呼ばれる部分が増えたこれまでは長野より東は蝦夷地 住むものは蛮族とされていた。関東系は政府の監督が行き届かず蛮族とみなされなお人街魔境の地とされていた。故に関東圏は諸侯政や首長政ではあったが都からの閑職で追いやられることも多く半分無法地帯であった。役人も意見を取り入れるためにいるというよりは関東勢を南下させないために派遣されていた。全く違った文化圏と言っていい。京から見た政府の権限が通じるところが少し北上した。 貴族社会から武家社会にと変化し社会の仕組みそのものが変わった時代。射命丸文がこの時代生まれと思われる

700~500前 室町幕府から戦国乱世へそして江戸へ室町幕府の求心力が衰え全国の諸侯(大名)が群雄割拠し覇権を争った時代 完全に武家社会になり今まで天皇を中心とした貴族政だったのが 天皇を中心に征夷大将軍がその代行として幕府を取り仕切る形となった。激動の大変革の時代。それを制したの徳川家康であり江戸へ向かう。
乱世の安土桃山はまた南蛮貿易が盛んになる時代で海外から物品・知識・変化がきた時代。
それを江戸幕府が禁止し鎖国を後に始める。
江戸が中心地になる関東から東北も政府の中に入る
日本生まれではないかもしれないがレミリア・S フランドール・Sがこの時代の生まれ
二ツ岩マミゾウもこの時代生まれ

500~200年前 江戸文化といわれる時代 鎖国をしていたので特に独特な江戸文化が開花した時代。この時代に講談・落語・絵巻物・浮世絵などが大流行 怪談ものや不思議ものとして多数の妖怪 魑魅魍魎 幽霊の話が生まれまた広まった時代。
琉球王朝が吸収され、秋田の一部青森が開拓され政府の一部に入る。農地開拓により米の収量が3倍になる。米余りのため他農産物が推奨される今日の特産品名産品の原型ができる。
それも関東までで北関東・東北ではほとんど稲が育たず飢饉がなんどか襲っている。
そういう時代背景もあって講談などでの話にできる怪談物と飢饉などによる語るのが憚れる話しに分かれてしまう。どちらも多数の妖怪や怪現象 幽霊話を生んではいるが東方に関係すると思われる妖怪は百鬼夜行に見られる唐傘お化け 多々良小傘だけである。

200~現代い 江戸が終わり明治が始まる このころに幻想郷は幻想郷という別次元に以降する。のでこれ以降は外の世界と幻想郷の世界は異なる。
意外なことにパチュリーは幻想郷が別れてから生まれているので外の世界なるものを体験したことはないかもしれない。もっともほとんど図書館からでないらしいから屋敷の外自体ほとんど知らない可能性もあるが
外の世界では明治政府が今まで藩というなのバラバラな国だったのを天皇を頂点とする1国家にしていく標準語を作り言語を統一していく。北海道を開拓し今の日本の国土になる。この時は北方四島もあった。
諸国制だったものを一国に統一し一国家としたため日本人という概念が生まれた。初めて首都というものを持ち東京が日本の初の首都となる。明治 大正 昭和 平成を越えて令和へ。
昭和の中期に農業革命 肥料革命がおこり東北や北海道でも栽培できる米が開発される。食糧の安定受給。農業国家から産業国家へそして金融国家にしようとして失敗している今日。
明治時代に小泉八雲が地方の民話や怪談をまとめた物のなかに雪女がある。これがチルノやレティーの原型と思われるが。人の命を奪う冬というものは古来からありここに入れていいかは不明。
また柳田邦夫遠野物語でカッパを有名にしているが地方には元々カッパなどが古くから語られておりどの段階でにとりを入れることにしていいかは不明

幻想郷が別れてから起こったこと。
国家の統一 言語の統一 義務教育 
農業革命による収量の大増産 畜産産業の大拡大 肉食の一般化 山犬(狼)の絶滅
食糧の輸入による需給率の低下 および林業の衰退
工業かによる生産革命および石油製品と呼ばれるもの
燃料の変化 薪→石油 電気の一般化 電話の普及 通信網の普及
西洋化 予防接種等の衛生管理 
核家族化 地方の過疎化 東京への一極集中 
今日私達が普通という生活や価値観や歴史観は外から入った一部を除けば共有されていないと言っていい。
幻想郷の住人も生まれた時代が違い常識や価値観そのものが大きく違うものの集団であることは間違いないしいかなる住人も外の世界の私達とは違う価値観 法を持っているということになる。

博麗霊夢は現代日本語は喋れない

現在標準語とされる言葉は明治期に明治政府によって制定された標準語なので江戸末期に日本から分離した幻想郷では通じない。
そもそも言葉とは使う者がいて使う内に変化していくもの。渡来人は除くとしても幻想郷は千年以上生きる妖怪やなにやら解らないものが多数住んでいる。日本の古い妖怪になるとどうしても今の西日本に偏るのでせいぜいよくて江戸の関西弁交じりの今と違う言葉が話されている。
今の我々が使ってる言葉は方言だったとしてもだいぶ濃度は薄まっている。テレビやラジオが何十年もかけて標準語なるものを広めたので方言お国言葉というものはだいぶ変わってしまっている。年配の方の方言が全部わかるって人は少ないのではないだろう。外国語も入ってきてイントネーションや発音そのものも変わってしまっている。言葉はそうやって変わっていく。
しかし江戸までは訳が違う。各藩は機密性が高く排他的だった。日本が一つの国っていう考え方は明治以降できたもので、江戸までは天皇を頂点に各国がそれに追従すうる方式だった。藩=国と考えるとわかりやすい。幕府の廃藩姿勢もあって各国は排他的になるし人の出入りが制限される。結果としてお国言葉が進み独自色が強くなっていく。そのピークが江戸である。
江戸のあとは明治になり各国から1つの日本という考えに変わってくる。欧米列強に対抗するためにそうする必要もあったのだけど。大正昭和になるとラジオテレビなどで急速に方言が薄まっていく。
幻想郷と別れて150年たっている。互いに独自の言語が生まれ変動しているはず。そもそも幻想郷には今の標準語が入ってきてないので同じになりようがない。
明治の言葉を読めてもスムーズに話せる人間は少ないと思われる。
外の世界から時々人間が入ってくる都合上幻想郷も言語は動くが外とは同じにならない。

外から来た早苗などは単語はある程度解っても言葉が通じないってことは多々あると思われる。神奈子様などは懐かしい言葉というかもしれないが。
勿論千数百年寝てた太子様や白蓮などもいきなりは言葉が通じないと思われる。飛鳥時代 平安時代の人だから。というよりこの二人自体言葉が通じない可能性が高い。時代に400年ほど違いがある二人だから。

人間と関わることが多い妖怪ほど早く言葉が変わっていくだろうし逆にかかわらないものは電波は遅い。そして長く生きてるほど変化しにくいお互いに干渉しあうから日本語に近いとおもうけど全然解らない言語が幻想郷語と話されている可能性もある。

教科書で習う古語より古くから生きてるものとか古語普通に使ってたぜって人?も結構いるのだから。 

博麗霊夢は日本というものを理解できない

前提情報として幻想郷が別れる江戸の晩年と明治の初めについて。
 元々日本は天皇(当時の幕府含む)を頂点に諸国がそれぞれ従っているという形だった。
 豪族や大名を王と置きなおせば解りやすい。そのため今の日本人という日本全部を一つのカテゴリーとして考える考えは希薄で、自分が住む地域の人間と認識していた。美濃の国や日立の国といった国で分かるようにこれが国として認識されていた。(美濃の国の人間日立の国の人間といった風)このように他国は外国でありそれぞれが閉鎖性が高く独特の文化を持っていた。
 幕末での日本
 伊能 忠敬の地図:商人が伊能忠敬引退後の趣味50の手習いとして始めたのが測量。初めは趣味の域だったものが幕府の目に触れ国家事業に変わり人や資金を投資でき日本全国を測量して地図ができる。上に書いてるが各国は閉鎖性が高く伊能忠敬個人がいくら各藩に測量を願い出てもまず通らないし勝手に測量したとなると死罪になる可能性が高い。外国にて勝手に土地を測る測量なんてしたら戦争の前段階のスパイとしてまず死罪である。それが通ったのは江戸幕府のお墨付きがあったからである。
 これには海外の動向が大きくかかわってくる。黒船来航が有名だがそれ以外にも諸外国からの船などが来ており江戸幕府は早々に日本という土地を確定させる必要があった。(ある程度条件を飲んで停留場などの地形的条件なども探していたのかもしれない)特にロシア(当時)の行動は頻繁で戦争になりかけたこともある。江戸幕府蝦夷地(今の北海道)をロシア戦の干渉地帯にしたかったよう。これは形を変えて明治政府に引き継がれ屯田兵の形で表れている。


 明治維新
 大政奉還して江戸幕府から明治天皇(明治政府)に移る。幻想郷がどのへんで別れたかと明言されていないがたぶんこの辺で別れたのではないだろうか。
 その理由は明治政府が西洋文明を受け入れ促進して一気に文明化を進めたからである。
妖怪が袂を分かつ切っ掛けにはここが一番適していると思われる。
 明治政府が後に廃藩置県や各藩が保有していた警察権軍事権を明治政府が国家として統一など日本という一つの国を作り始める。そして一個の国家日本人という統一された民族というものを推し進めていく。これは列強諸国に対抗するために一個の国になる必要があっためである。特にロシアとは隣国ということもあって急務だったと思われる。







ここまでが前提条件というか理由の元である。
幻想郷は日本という統一された国家、民族その概念が入る前に分離しており概念を持たない。
故に幻想郷の妖怪や人間に日本の妖怪や日本人という概念はないので幻想郷にいる佐渡の国出身のマミゾウや幻想郷の人間霊夢という概念で止まっている。

五大老は本当に幻想郷の中で年配なのか?

BBA扱いされる五大老だが本当に年配なのか?

人類が生まれる前から生きてるという八意永琳は論外としても他の人外少女たちは本当に幻想郷では年配といえるのだろうか

八坂神奈子 神武天皇に負ける国津神にの一人なので2300歳前後
聖白蓮 いるとされる弟から900歳~1000歳前後
西行寺幽々子 西行法師が父とのことで900歳に届かない
八意永琳 1億以上
八雲紫 いまいち年齢の想定が難しいのがゆかりん幽々子さんなどと知り合いということでそれ以上の年齢を予想されるがいまいち解らない。人間の原始的な部分の恐怖を司る妖怪なので何万歳でも言えてしまうのが怖い所。

不明の紫と規格外の永琳を除く他の三人より年上の妖怪。

てゐ 神武天皇の祖先神大国主命が助けた因幡の白兎その人だというてゐもちろん八坂神奈子より年上である。
黒谷ヤマメ 洩矢諏訪子は神奈子と同年代の人である。
八雲藍 古くは中国古典に出てくる九尾の妖怪であり5000歳前後はあると見える

ここからは大和朝廷設立以前からいる神奈子様よりは年下平安末期の二人よりは年上の者たちになる。

豊聡耳神子 物部布都 蘇我屠自古 この三人は聖徳太子その人とその妻・義母に当たる人であり1500歳ほどである
輝夜 竹取物語に謳われるその人であり平安時代にはすでに詠み人知らずの物語なので1000歳以上であることが解る。藤原妹紅輝夜に求婚した一人の娘らしいので輝夜よりやや年下か同年代である。

伊吹萃香 星熊勇儀 茨木華扇 この三鬼は大江山にいた鬼とされ 酒呑童子の討伐年数が解っているのでそれ以上の齢ということがわかる。1000歳以上ということがわかる。白蓮や幽々子の生まれる100年ほど前の人である。

測りようのないバカルテットなど始原に近い妖怪は抜いているが彼女らだって十分に上記以上の年齢の可能性もある。特にルーミアやチルノは始原から人間が怖れるものでもあるので何万歳なんてことも考えられる。

五大老と呼ばれているもので本当に幻想郷でその名に相応しいのは八意永琳だけといえる。(紫は年齢不詳だが)というより聖白蓮西行寺幽々子に関してはむしろ若い方では?とさえ思える